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2007年10月03日

成蹊大学文学部聴講・「現代社会・メディア産業論」02

成蹊大学文学部聴講・「現代社会・現代のメディア産業(メディア産業論)」02「新聞(1) ある新聞人のこと」

成蹊大学文学部聴講・「現代社会・メディア産業論」02
キャンパス内のケヤキ並木。先方正門。

 午前中、本宿小学校の運動会を観にいった。9月30日予定の運動会が雨天のため延期されていたのである。運動会は曇天の下で行われ雨に遭わず無事終了した。
 見どころは色々とあったが、赤組応援団長が声を嗄らして応援し、最初から負け続けていた赤組を最後のリレーで奇跡的に逆戦させ、遂に優勝旗を手にしたことである。赤組316対白組306であった。
 午後、運動会は途中まで観て、成蹊大学に向かう時刻になったので五日市街道にでた。早足で歩き続けたので、9号館202室に入ったときにはまだ開講まで間がだいぶあった。

 持参した「水の道具誌」山口昌伴・岩波新書 1032 を読んでいると、音もなく黒川次郎講師が現れ、いつものようにカバンから取りだした資料を3枚机の上に並べた。学生と一緒に順番に並んで資料を取ってくる。

成蹊大学文学部聴講・「現代社会・メディア産業論」02
資料を取る、遅れてきた学生。学生は皆後ろの席に座っている。

 講義は先ず最初に、前回9月26日に行われたアンケート調査の結果のプリント「メディア接触状況調査ー2ー」から始まった。
「メディア接触状況調査ー2ー」

* Q1「検索エンジン」を利用していますか
     $日本ではヤフーのほうが多いと言われているがその通りである。
* Q2 以下のサイトを利用していますか?
     $無料百科「ウィキペディア」では、よく利用している。
     $「巨大書店サイト」では、あまり利用していない。利用はアマ
       ゾンがおおい。
     $「動画投稿サイト」では、よく利用し、ユーチューブがおおい。
     $「人脈構築サイト」では、よく利用し、ミクシィがおおい。
     $「仮想空間サイト」では、ほとんど利用したことがない。
       セカンドライフ日本語版が1人のみ。
* Q3 いわゆる闇サイトに接触したことがありますか?
     $ほとんど接触したことがない。
* Q4 自分あるいは身近な友人が IT 絡みのトラブルに巻き込まれた経
     験がありますか?
     $ほとんどない。深刻な経験のある人が数人いた。
     $「6次の隔たり」について説明があった。
* Q5 IT 社会の将来についてどのように考えていますか
     $新しい知の世界が開ける一方、克服しがたい負の側面や課題
      も大きくなる のほうが 負の側面があっても克服可能であり、
      万人に利便をもたらすユビキタス社会が到来する より3倍以
      上多い。
* あなたの学年は
     $1年2? 2年20 3年10 4年0 その他1
続いて次のプリント「新聞(1) ある新聞人のこと」を基に講義が行われた。
ある新聞人のこと 青木彰さんという存在
     #紙の新聞はやがて無くなる。
     #市民参加のジャーナリズム(ウイズダム)
     #アメリカ草の根ジャーナリズム(グラスジャーナリズム)
     #政治記者は派閥に密着して情報を得る。
      その派閥の一員になったように振る舞う人がいる。
     #新聞記者は、税所に地方の警察、県庁、次に東京にきて社会
      部に入り、やがて編集局長になる。
* 新聞人としての青木彰 「新聞との約束」
   「産業経済新聞」への入社 記者生活の原点
   経済部から社会部へ 「私の社会部」「私の産経」づくり
   社会部記者とは? 司馬遼太郎「梟の城」(無償の功名主義)、
            大宅壮一「無思想人」、「インテリやくざ」
     #無思想人:理想的な人間像(先入観のない立場)。
     #大宅壮一:テレビが普及し始めた頃「一億総白痴化」と発言。
     #日本マスコミ学会。
   「第四の全国紙」の宿命 前田久吉→水野成夫→鹿内信隆
     #大阪の地方紙から:前田久吉が始めた。
     #経済的に破綻して:水野成夫に渡した。
     #水野成夫も失敗し:鹿内信隆に渡した。
      (販売力の弱さ→「夕刊フジ」「リビング新聞」の発刊)
   三菱重工爆破事件犯人の逮捕のスクープ→異例の朝刊遅配作戦;
       マスコミ界3賞の独占
   鹿内体制との対決 「私の産経」づくりの挫折→「夕刊フジ」社長
             から筑波大学へ

* 大学人としての青木彰 「青木塾」
   「青木塾は青木先生がこの世に残したもう一の作品」(原田亮介
           「日経ビジネス」編集長(当時)の祝辞)
     「筑波大学在職中、教員宿舎でマスコミ志望者向け私塾を開き、
      定年退官までの十二年間で二百五十人の学生が、文章術・新
      聞論・ジャーナリズム論ばかりでなく、酒の飲み方から人間
      の生き方までを文字通り体当たりで学んだ。」(天野勝文日
      本大学教授「「一身にして二生」のご意見番」(「総合ジャ
      ーナリズム研究」2004 春号))
     #天野勝文:毎日新聞 OB 。

* 具眼の人 青木彰 遺書「新聞力」
   「インフォメーション(information)」でなく「ウイズダム
      (wisdom)」情報の提供を(はしがき)
   「「一身にして二生」のご意見番」(天野勝文)
   「真の新聞人の名に値する新聞ジャーナリスト」(内川芳美)
     #内川芳美:成蹊大学文学部長でもあった。

* 自己改革のための30項目(「ジャーナリズムの情理」第1章 青木彰
               は何を語っていたか)
   01.権力に距離を置く     02.強者に対し背筋を伸ばす
   03.弱者に寄りそう      04.視座を低くする
   05(ニュース源とは)信で結ぶ 06.礼を重んじる
   07.名刺に頼らない      08.ペンを研ぐ
   09.足で書く         10.いのちを最優先する
   11.抜かれたら抜き返す    12.相手の立場に立つ
   13.(主観の)客観化を目指す 14.裏返してみる
   15.俯瞰してみる       16.失敗を恐れない
   17.待つことに耐える     18.面白さに溺れない
   19.好奇心を養う       20.頭の体操をする
   21.英知を磨く        22.昨日に学ぶ
   23.明日を読む        24.無思想を思想とする
   25.読者に学ぶ        26.よく遊び少しずつ学ぶ
   27.新聞のベタ記事をよく読む 28.二本の足で立つ
   29.自分に厳しくする     30.自分を軽くする
参考文献
 青木彰「新聞との約束 戦後ジャーナリズム私論」(日本放送出版協会
     2000)
 青木彰「新聞力」(東京新聞出版局 2003)
     #週1回のエッセイ。
 青木塾・天野勝文・山本泰夫編「ジャーナリズムの情理 新聞人 青木
     塾の遺産」(2005 産経新聞出版)
     #山本泰夫:産経新聞社長で青木彰の弟子。


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講義終了後、学生たちは出席表を提出する。

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五日市街道にでて歩道を渡り、振り返ってイチョウ並木を見た。

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五日市街道のバス停留所”駅前通り”の辺りで。

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五日市街道の吉祥寺大通りとの交差点。三差路になっている。






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